太陽光発電について
文:山本秀樹
Est:1997.10.30/up:2001.2.13
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瓦を取り外し、 パネルを並べるための 骨組みを固定する。 |
1997年10月28日、近江台の三重堀さん宅の大屋根に太陽光発電装置が取り付けられました。
私も良く知らないもので、色々と教えていただきました。
甲西町では初の設置事例で、近隣では石部や安曇川などは公共施設に取り入れられているそうです。
さて、太陽光発電とは何か、また、そのメリットは何かを正しく知っている方は少ないと思います。しかも、その設置には国が3分の1を補助することご存じでしょうか。
この記事では、私が教えていただいたことをまとめて報告します。
太陽光発電
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| インバーター |
いわゆる太陽電池とは、太陽光の持つエネルギーの内約14%を使って電気を作り出すのですが、温水器などで利用される太陽熱とは全く違います。今回の太陽電池は蓄電式ではありませんので、光のエネルギーを直接200Vの電気に変換し、インバーターを通して直流から交流の家庭用電流に変換します。
「蓄電式」の場合、太陽が出ている間に電気を蓄え、太陽が沈んでも蓄えた電気を使うことができるのですが、「蓄電式でない」場合には、太陽光が当たる間のみ電力を供給します。ともかく、少しでも晴れ間があれば十分に発電できるそうです。
今回の太陽電池パネル(京セラPV27C)は1つ15kgで27枚(総重量405kg)、全体で縦横が6mの代物です。1時間当たり200Vの電気を3.92kW供給します。一般家庭の月平均使用量が300kWですから、1日10時間の発電時間があったとして、8日で1月分の電力を補う計算です。
自然への影響
電力発電が自然界に対してどれだけの影響を及ぼしているのでしょうか。
日本の電力発電は水力、火力、原子力があります。この火力発電所からは当然発電時に大量の二酸化炭素(CO2)が発生しています。しかも、石油や天然ガスを燃やしますので、大量の天然資源を消費しているのです。
二酸化炭素は植物の光合成によって酸素へと生まれ変わります。地球上での山林の開発や火災によってそれら植物の数は毎年減少しているのです。その影響で、この二酸化炭素が十分に酸素へと変わらずに、特に二酸化炭素が植物の少ない都市部の上空に溜まります。そうするとそれが空気の傘となり下の空気を閉じこめます。ちょうど、ビニールハウスのような状態になり、そこだけ温度が上昇するヒートアイランド現象を引き起こします。今では、全世界的に二酸化炭素が余り、地球規模での温度上昇が現実の問題となってきました。
今回の例では、年間約4109kWhの電力が得られます。これを火力発電で賄うとすると、949万リッター(ドラム缶47000本)の石油を使い、140万リッター(ドラム缶7000本)の二酸化炭素を産むことになるのです。
もちろん、火力発電がなくなって、水力と原子力だけで発電するとすれば別ですが、現実にはそうは行きません。
天然資源の消費を減らし、地球の温暖化を防ぐ手段としても太陽光発電装置は重要なのです。
家計への影響
太陽光発電を取り入れる場合、電力会社と売電契約を結びます。これは余った電力を電力会社が買い取ってくれるというものです。
当然、電気が余るということは、家中の電力を賄うことができるということです。そう電気代はいらない訳です。
しかし、夜などは発電ができませんので、通常通り電気代がかかります。夜使う電力よりも日中の売電量が上回れば、電気代を支払う代わりに収入があります。
ではこの実例を使って収支の計算をしてみましょう。
- 設置にかかる費用(支出項目)
- 本体価格が380万円、国の補助金(抽選だがほとんど無抽選で当たる)が3分の1あるため、実質253万円。(市町村によっては独自の補助も受けられます。)
今回は京セラの提携ローンを使用して月々約2万円(利息含む)の支払を15年間行います。ちなみに、太陽電池の耐用年数は30年とメーカーは見ています。
- 運用後の見込み費用(支出項目)
- 電気代。これまでの実績で月約7000円。今後は、日中がほとんど0になります。夜間も老夫婦ですので、就寝が早いため1800円程度まで下がりそうです。(売電が0円で、夜の電気を消費した場合)
実際には売電がからみ、買電と売電のメーターを差し引きした金額が収入(売電>買電)または支出(買電>売電)となります。
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見た目は同じだが、 上が通常のメーター、 下が余剰電力売電用 |
- 運用後の見込み収益(収入項目)
- 電気代。
先に計算した通り、8日で1月分の電力がまかなえるということは、それ以上の晴れ間が続けば売電によって収入となるということです。20日間の発電ができれば、差し引き12日分の発電量が収入です。
売電の単価はこの地域で28円。(他に30円、24円というのがある)
3.92kW/h × @\28 × 10h = 1097円/日 × 20日 =21940円/月(全部を売電したとして)
もし、晴れの日が平均15日だと、16500円/月で、通常の使用による7000円/月を差し引き、9500円の収入が予想できます。
実際に、これだけうまく行くとは思えませんが、差し引きして月に6000円の電気代が戻ってくるという実例が近江八幡であるそうです。
もっとも計算しやすい例を使うと次のようになります。
月々20000円のローン返済、電気代の支出が5000円減り、しかも収入が5000円あると考えれば、これまでの家計からは10000円の支出が増えることになります。
15年経って、ローンが完済すると以後は逆に10000円の収益です。30年でちょうど全体の収支が0になります。
このように考えていけば、家計に対する扶助効果も長期の利用においてメリットを見いだすことができます。
取り付け作業について
作業は朝から夕方まで8人の作業員によって行われました。
屋根の瓦を一部はがし、そこに電池パネルを取り付ける骨組みを固定する足を屋根に付けて行きます。
午前中はその作業に費やし、昼過ぎから骨組みを開始し、その上に電池パネルを固定します。
インバーターは室内に半日で取り付けされました。太陽電池から発電された電気はすべてこのインバーターにやってきます。そこから分電盤へと配線されます。
外部に売電用のメーターが設置されますが、こちらは翌月の中旬からになるそうで、売電はそれから始まります。
終わりに
さて、ここまでお読みいただくと、太陽光発電が省エネと環境保全のために非常に有意義な手段としてお解りいただけたことでしょう。
ますます一般の関心と理解が深まり、発電装置を取り付ける家が増えれば価格ももっと安くなってきます。もちろん、国の補助はいつまであるか分かりませんが、数年の内には多くの屋根で太陽光パネルが輝いていることを希望しております。
環境と家計の2つの観点で太陽光発電を捉えてみましたが、どちらも長期的な観点が必要なようです。
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